山口市の中心部に佇む野田神社は、幕末から明治の動乱期に長州藩を導いた藩主・毛利敬親(たかちか)公を祀る神社です。
目立つ観光スポットではありませんが、山口の歴史を肌で感じることができる隠れた名所。
周辺の史跡や神社とあわせて、ぜひ巡っていただきたいスポットです。
野田神社のすぐ隣には、毛利元就公を祀る豊栄神社(とよさかじんじゃ)もあり、毛利家ゆかりの神社が並ぶ姿は全国的にも珍しいといわれています。
野田神社のご由緒、歴史

野田神社は山口市にある神社で、毛利敬親公を祀るために創建されました。
毛利敬親公は、幕末期の第13代長州藩主。
藩政改革や人材育成に取り組み、吉田松陰や高杉晋作ら志士たちを支え、明治維新で大きな役割を果たした人物です。

(毛利敬親公/イラストACより)
家臣の意見に対して何でも、「そうせい、そうせい」と答えていたことから、「そうせい候」というあだ名がつけられ、親しまれました。
そんな中、藩主がどちらかに加担すれば、敬親は命を狙われ、また藩政にも大きな影響を及ぼしてしまいます。
あえて本心を見せずに忍耐強く立ち回る姿勢が、長州藩の躍進と明治維新への大きな原動力となったのです。
明治維新後は上京して天皇の補佐をしてほしいと言われていましたが、体調を崩し、1871年(明治4)年に山口で亡くなりました。
敬親公の死後、明治政府や旧藩士たちの強い要望により、1873年(明治6年)に毛利元就を御祭神とする豊栄神社(豊坂神社)の境内に忠正神社として建立されます。
その後、地名をとって野田神社となり、1886年(明治19年)、多くの要望があり、豊栄神社から独立して現在の地に移されました。
1915年(大正4年)10月、野田神社は別格官幣社となっています。
野田神社の見どころ
幕末から明治期の歴史が詰まった境内
豊栄神社が隣接されているためか、とても敷地が広い野田神社。
一の鳥居をくぐると、木々が覆う境内と広い駐車場が広がっています。

境内を包むヒノキやモミノキは、多くの長州藩ゆかりの人々から奉納されたもの。
長い年月を経て老木となり、野田神社を見守っています。

奥に見える二の鳥居は1916年(大正5年)に創建されたもので、総理大臣を務めた山縣有朋(やまがたありとも)や寺内正毅(てらうちまさたけ)ら、当時の名士たちの名が刻まれています。


歴史と趣を感じる神門をくぐると、毛利家の家紋が入った拝殿が。
透明なガラス張りで時代を感じ拝殿の前には、毛利家の家紋が入った賽銭箱が置かれていました。

拝殿前の両脇にあるコンクリートの用水溜は、1886年(明治19年)に寄進されたもの。
一度修理されましたが、当時の小野田コンクリートの製品としては貴重なのだそうです。

奥には本殿があります。
こちらは野田神社の本殿なのか、豊栄神社の本殿なのか、よくわかりませんでした。
隣接する豊栄神社

野田神社には豊栄神社が隣接しており、同じ敷地の中にありますが、本殿や拝殿などは別となっています。
東と西に、同じ造りの本殿、拝殿が並んでいるのは、全国的にも珍しい構造なのだそうです。

豊栄神社は、長州藩の礎を築いた毛利元就公を祀る神社。
もとは萩城内に鎮座していましたが、1869年(明治2年)に現在の地へ遷座しました。
野田神社のアクセス、駐車場情報

| 場所 | 山口市天花1丁目1-2 |
|---|---|
| 御朱印 | 御朱印は山口市内の古熊神社にていただけます。 |
| 駐車場 | あり(無料) |
| アクセス | 【公共交通機関の場合】 JR山口線上山口駅より徒歩約10分 防長交通・JRバス:野田学園前バス停から徒歩3分 山口市コミュニティバス「大内ルート」・61番野田バス停から徒歩5分 【車の場合】 中国自動車道小郡ICから約20分 |
| その他 | 鳥居から入ってすぐの右手に能楽堂があり |
| 周辺観光地 | 菜香亭、瑠璃光寺、豊栄神社、今八幡宮など |
まとめ
野田神社は、山口の幕末と毛利家の歴史を伝える、知る人ぞ知る神社です。
創建の歴史を知ることで、より深く魅力を感じられることと思います。
歴史に興味がある方はもちろん、山口観光で落ち着いた場所を訪れたい方にもおすすめです。
豊栄神社や周辺の史跡とあわせて、ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。
■野田神社周辺の観光地をご紹介しています。
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※野田神社の歴史、史跡についいては、山口県魅力発信サイト・きらりんくの記事を参考にさせていただきました。